2015年11月6日金曜日

パニックを起こした子を見かけた時は


先日、とあるショッピングモールで、パニックを起こした小さい女の子を見かけました。

今にも殺されるかのような悲痛な泣き声をあげ、
床に転がって頭を打ちつけるなど尋常ではない暴れ方をして、
お母さんがさわろうとするとさらに暴れました。

あまりの騒ぎに多くの人が集まってきましたが、手を差し伸べようとする人はいません。
温かいのか冷たいのか分からないような目で、ザワザワひそひそと見るだけでした。

お母さんはすぐにでもその場を去りたい気持ちでいっぱいだったでしょうが、小さいとはいえパニックを起こした子を抱いて移動するのは、荷物もあるしかなり難しいことです。

「ああ、またか」と、どこかあきらめに似た表情を見ると、初めてのことではないのが分かります。



人だかりの中で立ちつくすあのお母さんの姿は、5年前までの私です。



あの女の子がパニックになったのにはいろいろな理由が考えられます。

・ 夢中になっていたことを中断された
 (遊んでたのに「もう行くよ」と言われたとか)

・ 予想した通りにものごとが進まなかった
 (あの店に行くつもりだったのに「今日は行かない」と言われたとか)

・ 疲れて不機嫌だった
 (子供は自分の疲労に気づかない場合が多い)


「え?そんなことであんなに泣く?」と思うかもしれませんが、そんなことであんなに泣くからパニックなんです。


もし、みなさんがこのような場面に遭遇したら、何事もなかったように通り過ぎるか、ジロジロ見ないであげてください。あの視線は、人によっては凶器です。

見るんだったら、助けてあげてください。助ける時は、さも大変ですねといった雰囲気は出さず、落ちている物をひろってあげるとかさらりとした手助けをしてあげてください。

パニックを起こした子をなだめようとするのは危険です。他人が絡んで事態が悪化してはいけないので、何かしてあげたいなら子供はお母さんに任せて、荷物を持つとか下の子を見てあげるていどにとどめましょう。


私はこう見えても力持ちなので、街中でパニックを起こされた時は、左手に買ったばかりのマットレス&右わきに暴れる娘を抱え、ダッシュで車に戻ることも可能でした(下の子を妊娠中のときは大変だった)。

もし私がひ弱な腰痛持ちだったら、もっと長い時間人だかりの中で立ちつくしていることになったでしょう。


時は過ぎ現在、8歳になった娘と一緒にそのパニック現場を通りかかりました。

「めっちゃ泣いてるな~」と娘。


・・・めっちゃ泣いてたのはお前だよ!!

なに他人事みたいに言ってんの!!
なにキレイに忘れちゃってんの!!

アンタは体も大きくて力もあったんだから、
あんな小さくてかわいい子のパニックなんか、
アンタのパニックの比じゃねーっつーの!!!!


限界までほっぺたをひっぱって説教してやりました。


かつてひどいパニ子だった娘と、いまこんな会話ができるのが楽しい。


たまに外でパニックを起こしている子供を見かけると、あの頃のことを思い出す。
でも、途方に暮れるお母さんたちに言ってあげたい。
きっと大丈夫だよ、と。







2015年11月5日木曜日

ならべるのが好き

自閉症やアスペルガーの子供は、「ならべるのが好き」という特性があります。

これは、決まったパターンやいつも通りの手順を好む傾向からくるのですが、
ではなぜパターン化されたものが好きなのかと言うと、
「不測の事態がキライ」という特性があるからなんですね。

これを専門用語的に言うと「イマジネーション障害」というのだそうです。

そこにあるもの・見えているものは理解できるが、
これから起こるかも知れないもの、どうなるか分からないものは、
想像力をはたらかさないと分かりません。
その能力が乏しいので、アドリブや突発的な出来事に弱いのです。


「ならんでいる」=「規則的」=「安心」
という意味があるのですね。


ちなみにパズルなんかも好きです。
はまるべき場所にぴしゃっとはまると楽しいんでしょうね。
ピースが1個足りないとかになったらパニックですが。


娘が2歳から4歳くらいまで、とにかく家にあるもの、遊びに行った先にあるものを片っぱしからならべていきました。ブロックや車のおもちゃ、ストローや箸、玄関のくつ(これは助かる)。

一番ヒットだったのが、スーパーでちょっと目を離したすきに作り上げてたコレ↓

サンマタワー






















※イメージです



横ならびだけでなく、縦ならびも楽しいってことが判明。