2016年1月9日土曜日

福笑いは笑えない

お正月遊びってありますよね。
凧あげ、コマまわし、羽子板・・・。
「福笑い」もその一つです。 

幼児の頃、人並みにそういった遊びをしてみようと、
美術館のイベントなどに行ってみたりしたのです。

好きなパーツを自分で選んでオリジナル福笑いを作るのですが、
小さい子にはお姉さんが目の前で見本を見せてくれます。

たまたま娘の担当になった人が独創性あふれるお姉さんで、
「見て見て!おねーさんこんなの作ったよ♪」 と見せてくれたお手本の福笑いが、
まさにオカルトの領域。


美術員の人が作ったホラー福笑いなのでシャレにならない怖さ。カラーでお見せできないのが残念。












もちろんお姉さんはイカした冗談のつもりでやってくれたのですが、
冗談が通じない緊張型神経質幼児にはインパクトのありすぎる冗談で、
娘は奥歯キリキリいわして完全にフリーズ。
人は本当に怖い時は涙なんかでませんよねー。


よくある子供の反応としては、
「なんじゃこれー」とゲラゲラ笑うか、「おかしいよコレー」とツッコミを入れるか、
怖がったとしてもその時だけで、翌日には忘れているものだと思います。

しかしやたら記憶のいいアスペさんは、
3年くらいは根に持っていましたね。
「ふくわら、コワイ」って呪文のように唱えていました。
福笑いのおもちゃだけでなく、福笑いって言葉だけでもうダメ。


福笑いは、リアルとは違うものをあえて作って笑う遊びですが、
リアルと違うことに必要以上に違和感を感じる人は、笑えるどころか恐怖の対象になります。
どっちが正しいリアクションというわけではありません。

8歳になった今では、福笑いは笑えるようです。
強い違和感はあるのかも知れませんが、
経験を重ねることによって「これは大丈夫」「これは笑うところ」
と学習したのだと思います。

他の子と同じように正月遊びに興じる娘ですが、
たどってきた道はちょっと変わっているのです。






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