2015年6月11日木曜日

抱っこしにくい赤ちゃん

赤ちゃん時代は抱っこがとても大変でした。


エビ反りになる。
足をばたつかせる。
こちらに体を預けない。

釣りたてのカジキマグロを横抱きしているような感じ。
※イメージです












しかも体が大きめで力が強い(女の子なのに)から大変さ2倍。


1人目の子だから抱くほうも初心者、ということを差し引いてもしんどかった。


大変なのは授乳中で、目を合わせて微笑みながらなんて悠長なことはやってられません。
落ちないように、噛まれないように抱きすくめながら与えるので、夏なんか汗びっしょり。


あやしたり寝かしつけたりするのもそんな状態なので、父親も私も、ダブルで腱鞘炎になりました。腕力にはけっこう自信があったんですけどねー。



発達障害の子が抱っこしにくいのは割と知られています。



原因はいろいろ言われていますが、触覚過敏で肌が触れ合うのを嫌うとか、もともと体が緊張しやすいとか、空中のふわふわした感じがイヤとか、まあとにかくそういうことなんだと思います。



赤ちゃん期を過ぎても、抱っこ(ハグ)しにくいのは変わりませんでした。

子供は抱っこしてほしいとは思っているようですが、どこかぎこちなくて腰が引けていて、体が硬いので、なかなかうまくいかないんです。動きが唐突なので、急に飛びついてきて親子共々地面に倒れて、ついあぶないでしょ!と怒ってしまったり。

トコトコやってきて自然にむぎゅってできる子供ってかわいいですよね。でも、みんなができるわけじゃないんですよ。


抱っこをはじめとするスキンシップは、親子の愛着形成に重要な役割をはたすといいます。特に、まだ言葉を介してコミュニケーションが取れない年齢のうちはそうですよね。


でも、お互いにやりたいと思っていてもうまくできないところに、この特性の難しさがあります。「お母さんが抱きしめてあげればすべて解決」みたいな育児論がありますが、それが簡単にできないから苦労してんの!と何度思ったか分かりません。


抱っこしにくい。
たったそれだけのことだけど、とても象徴的。
今から思えば、アスペの子って人と関わりを持って生きていくにはたくさんの苦痛とハンデを背負って生まれてきているんだなーって分かります。


興味があるものがあれば抱っこもキープできる


※抱っこしにくいだけで発達障害というわけではありません。診断には専門家の総合的な判断が必要です。

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